とうとう初雪の便りが、届いた。基地から北へ三十分ほどの飛行で到達できる測候施設
からだ。レーダーサイトの設置されたあの山岳地帯は、とうに雪化粧に染まり、朝晩は基
地の通用路の水たまりが凍り付き、その中にガラス細工のような紅葉が閉じこめられてい
た。イライは氷を踏みしめる。薄ガラスを割るときのような音が、なぜか郷愁を誘った。
幼い頃、霜柱を割ったときの音を、ふと思い出す。昔のことばかりを思い出すのは、もし
かすると危険な兆候なのかもしれなかった。なぜなら、人間は過去に生きる生き物ではな
いからだ。
哨戒任務で飛んだ。いつもの増槽タンクを主翼に下げ、機銃弾を満載し、ハスミと二機
で飛んだ。墜とされたタグサリの補充はいつまで待っても来なかった。飛来した二機のハ
チクマと、随伴する形で展開している八機のY型のノスリが補充といえば補充なのかもし
れなかったが、Y型ノスリはまだしも、二機のハチクマは味方を相手に日々戦い続けるだ
けで、積極的に作戦へ参加することはなかった。いつしか彼らは基地の中ですっかり疎ま
れる存在になっていた。それは、古参のパイロットたちが次々と彼らに撃墜されたからか
もしれない。
イライは考えた。ヨノイや彼のウィングマンが、実戦を知っているのだろうか、と。二
機の新型は実験航空隊の所属で、戦闘飛行隊に配備されたものではない。経歴を見ても明
らかで、装備された機銃は、指定された射撃目標以外に対して火を吹いたことはなさそう
だった。だからなおのこと、彼らは基地では疎まれた。
哨戒任務の日、基地は朝からひどく冷え込んでいた。冷蔵庫を買わなかった報復を、PX
のケイがやったのかと思った。そういえばあれから、ケイがおもしろいことを言っていた。
二機の新型とパイロットは基地で疎まれていたが、その憎悪にも似た感情を一手に引き受
けているのは、二機の戦闘機そのものと、リーダーであるヨノイだけだということ。カン
ナリという名のウィングマンは、とりわけ基地の若手のパイロットでは、逆に人気がある、
ケイはそういって笑わない目で笑った。イライはそのとき、チョコレートを買った。そし
て努めて無関心を装った。それがうまくいったのかどうかはわからない。ケイはいつもと
同じ無表情なタイプでレジスターを操作し、イライに釣りのコインを手渡した。
もう、人違いだとは思わなくなっていた。
ヨノイとともにハチクマに乗って現れたパイロットは、カンナリ・ユウといった。イラ
イが忘れるはずもない名前だった。パイロット本人に間近で遭遇したことはなかったが、
デブリーフィングで彼女が見せた表情と、なによりも漂う雰囲気、そう、匂いのようなも
のにイライは覚えがあった。俺を追って、ここまで来たのか。デブリーフィングで出かか
った言葉は、かなりの自制を必要として飲み込んだ。
「……」
イライは夢から覚めたように我に返る。ここは空だ。
「なんだ」
「イライ、聞こえなかったのか」
ハスミの声が耳を打つ。すでに二機は海に出ていた。今回は南、つまりは中立地域への
哨戒飛行だった。
「すまん。……無線の調子が悪いらしい」
「考えごとか」
「いや」
空は晴れていた。いや、二万フィートも上昇すれば、いつだってそこは快晴だ。コクピ
ットはヒーターが効いているが、やや寒い。寒いと感じる意識を大事にしようと思った。
「中立地域まで、五十マイル。機関砲の試射をするか」
「いや、いい。大丈夫だ」
「なにが大丈夫なんだ。イライ、具合でも悪いのか」
併走して飛ぶハスミ機のコクピットから、彼がイライを向いていた。酸素マスクにゴー
グル、そして飛行服。アクリル製のキャノピーはよく磨かれていた。
「俺も機体も、どこも具合なんて悪くない。大丈夫だ」
イライが答えると、こちらを向いていたハスミが前方に直った。
大丈夫だ。
ここから先の空域には、現れるとしても敵機しかいない。後ろから味方に撃たれる心配
などない。エンジンは快調、低空ではややもたつくが、いつもどおりの振動が、背中から
伝わってくる。
「こんな任務こそ、奴らを駆り出せばいい」
ハスミが平淡に言った。
「なにが」
「旧型を飛ばすくらいなら、新型を出せばいい、俺はそう思うんだ」
「虎の子なんだろう。墜としたくないのさ」
「ノスリが束になっても敵わなかったんだ。俺たちが飛ぶよりずいぶんマシだとは思わな
いか」
「そうかもしれない」
「あんたは違うかもな。ミサゴを一機撃墜してる」
「僥倖だ、あれは」
「そう思うのか。墜とそうと思ったから墜としたんだろう」
「ハチクマは墜とせなかった」
「性能差があると思うか。ハチクマとミサゴでは」
「さあ……。誰がつけたんだ、あれにミサゴなんて名前」
「正式じゃない。……暗号名って奴さ」
「DF-200って型式名までわかっているなら、なぜそれで呼ばない」
「純粋培養さんたちは、暗号名で気取るのが好きなのさ」
「気取った名前には思えないが」
それは今イライが駆るノスリにしても、新型のハチクマにしても同じだと思った。セン
スのかけらもないネーミングだと思う。そもそもノスリの原型機は攻撃機だった。低空を
素早く、軽やかに飛ぶ飛行機だった。それがT型だ。イライは乗ったことはなかったが、
まだパイロットになりたてのころ、何度も飛行場で見かけた。もはやX型とは似ても似つ
かない形状をしていた。野を擦るように飛ぶ、「ノスリ」の名がふさわしい飛行機だったと
記憶している。もともとが高空を大馬力で飛行する戦闘機ではなかった。
「今日は、さっさと帰るよ」
ハスミが鼻歌を口ずさむように言った。彼はいつでもそうだ。気負わずに飛ぶ。イライ
とは違う。自分とは。自分はいつも気負って飛んできた。だから今まで生きてこられた。
が、ハスミは気負わずに飛び、そして同じように生きてきた。スタイルが違っても、飛び
方が違っても、生きている現在は同じということだ。
「帰ろう。同感だ。さっさと帰ろう」
「ミサゴに出会わないことを祈る」
「気弱だな」
「あんたは一機墜としているから、そう思うのさ。俺たちの中で、ミサゴをまともに見て
いるのは、あんただけだ。タグサリを除けば」
「間もなくアツマだ」
「タグサリの機体は回収されなかったそうだな」
「できるんだったら、哨戒任務が実施されるはずもない」
「もっともだ」
「奴は本当に、……死んだのか」
「帰ってこない。……生きてるかもしれないが、姿が見えないのは生きていないのと同じ
だよ」
イライは言った。操縦桿がわずかに粘る。風が出ている。気流が荒れてきた。眼下は雲
海だった。手が届きそうなくらい近い。
「荒れてきたな」
ハスミの機体がわずかにぶれ始めていた。イライ機も同じだ。
「この程度、荒れたうちに入らないさ。今日は積乱雲もない」
「隠れ場所もないってことか。俺は下を見張る」
「了解だ」
五十マイルなど、巡航速度では十分程度の距離にすぎない。が、眼下は雲海のままで、
海岸線は見えなかった。航法が正しければ、もう中立地域に上陸しているはずだ。
「警戒」
ハスミの声が緊張していた。
「何か見えたか」
「まだだ。でも、いやな雰囲気だ」
「いやじゃない雰囲気があるのか」
「PXのレジだな」
「なんだって?」
「あんた、レジの子と仲がいいそうじゃないか。名前、なんていったっけ」
「知ってるんだろう」
「学生さんに手を出すなよ」
「そんな歳じゃない」
「歳なんて関係ない」
「喉が渇いたな」
「帰ったらたらふくコーラを飲んでくれよ。警戒。方位一七〇。あの雲、いやな感じがす
る」
「電探情報は」
「俺の勘だよ、イライさん」
「信じるよ」
スロットルをやや開ける。イライ機が増速、ハスミがついてくる。チェック・シックス。
二機はコントレイルは曳いていない。そして、後ろに敵機もいない。やや気流が荒れてき
たことを除けば、雲海上空二万フィートは、天国の風景のようだった。そう、有り体にい
えば天国だ。それ以外にどんな言葉でここを表現すればいいのだろう。青と、白。基調に
なる色はその二系統。けれど、雲の峰の端々や二機を包み込むような青の天蓋には、様々
な色が散っていた。数える気になればどれくらいの時間がいるだろう。ハスミなら上手に
絵の具をパレットに溶き、この空を再現するかもしれない。
それからしばらく、二人とも無言で飛んだ。燃料残量からすると、そろそろ折り返し地
点だった。操縦桿に添えた右手の人差し指は引き金から浮かせたままだ。来るならいつで
も来てみろ。雲海に遮られ、地上からの高射砲攻撃の心配はあまりない。もしかすると地
上は雨かもしれない。天候が悪ければ、敵の新型も上がってこられないはずだ。それくら
いに天気が悪ければ。
イライは操縦桿をやや左に傾ける。ラダーは入れず、機体がそのまま滑るのに任せた。
ハスミもついてくる。左にバンクを切ったまま、高度が落ちる。ゆっくりとダイブする。
心持ち、機体後部が重い。それはこの機体の特徴だった。ノスリの悪癖に、機体の重心か
ら来る失速特性の悪さが挙げられた。一度失速すると、重量物であるエンジンが機体後部
に設置されている分、回復不能になることがある。機首上げ状態から回復できないのだ。
イライも何度か背筋を冷やした経験があった。旋回時は余計な操作をしてはいけない。そ
れがこの機体の特性だ。一言多い人間が嫌われるように、余計な操作を、この飛行機は特
に嫌う。が、この高度と速度があれば、失速を気にする必要はない。イライは左バンクを
維持し、高度が落ちるのに任す。高度が落ちる分、速度が増す。三〇〇ノットに達する。
キャノピーを風が切る。そこでようやく、ゆっくりとエレベーターを引いた。機体は左旋
回を開始する。ハスミとの距離は緩やかに開く。戦闘隊形だ。向かって左手、十時の方角
に、先ほどハスミが「いやな感じだ」と漏らした雲が形を変えていた。成長している。や
はり地上は雨だ。雲の中で稲妻が閃いた。
二機は湧き上がる雲を回り込むようにして旋回する。高度は徐々に落ちている。気流が
荒く、機体がもまれる。コクピットがびりびりと震えていた。操縦桿は粘っこい。今はイ
ライもいやな感じがしていた。大きく息をついてみる。首を巡らせる。あれが出てくるな
ら、この碧空に黒煙を曳くはずだ。見逃すはずもない。もしコントレイルでも曳いてくれ
れば、真っ先に迎えに行ってやる。
「イライ」
ハスミの声。無意識に振り返る。
「どうした」
「いやな予感が的中した」
ハスミの声がいやに冷たい。はじかれたようにイライは周囲を警戒、スロットルを握る
手に力が入る。プロペラピッチにはまだ余裕があった。スロットルも全開ではない。
「どこだ」
イライは問う。
「違う」
ハスミは声を震わせていた。寒いわけでも緊張でもない、エンジンの振動がそのまま音
声になったような、そういう音だった。
「スロットルが開かない。回転が上がらない」
「なに」
「エンジンだ。……過給圧もおかしい。ブーストがかからない」
「本当か」
「計器の故障じゃなければな。まずい。……早く帰ろう」
「高度を下げるか」
「まだ大丈夫だ。けれど、これ以上は上がれない」
致命的だ。なにが最新鋭だ。聞いてあきれる。イライは口の中で激しくののしった。が、
声には出さなかった。
「イライ」
「なんだ」
「俺からは見えない。煙を吹いちゃいないだろうな」
応える代わり、イライはハスミを向く。
碧空。青。そして雲の白、灰色、まだら模様の雲海。
「煙は見えない。大丈夫だ」
「大丈夫じゃなさそうだ。本式にエンジンがぐずってきた。オイルを吹いたりしてない
か?」
ハスミの声はひどく震えていた。先ほどよりもひどい。
「見えない。今のところ、煙もオイルも大丈夫だ」
「くそ、回転が上がらない。吹けない、ダメだ」
「ハスミ、増槽を捨てろ」
「帰れなくなる」
「燃料残量はまだ余裕があるはずだ。ハスミ、帰投しよう」
「すまない」
「エンジントラブルで墜落なんて、敵に墜とされるより屈辱じゃないか。ダメだ、そんな
のは俺が許さない。帰ろう」
二機は旋回をやめた。方位を帰投方向へ、機首を基地へ向ける。ハスミ機はまだ煙を吹
き出すような兆候はなかったが、飛び方に余裕がなかった。姿勢の修正が激しい。エンジ
ンだけの不調ならいいが。
「雲に入るか」
イライは提案する。
「気流で落ちるか、敵機に墜とされるか、どっちか選べって?」
「気流で落ちるほど荒れていないようだ」
「わからないよ」
「了解、高度を維持しよう。大丈夫か」
「たぶんね」
ハスミに合わせて、イライはスロットルを絞る。それにしても、……いま襲われたらひ
とたまりもない。どれくらい中立地域に侵入していただろう。三十マイルでは効かないに
違いない。自分だけでも一度雲海を降り、正確な位置をつかむか。それも危険だ。降りて
いる最中にハスミが襲われるかもしれない。航法を信じるしかない。
「海まで出よう」
「いや、迂回することになる。早く帰りたい。くそ、このポンコツ」
「急がば回れ、だよ。海まで出よう。その方が安全だ。燃料ならまだ大丈夫だ」
「わかった。海まで出よう」
ハスミまで失いたくなかった。イライはグラブの中がじっとりと汗ばんでいるのに気づ
く。俺は、とんだ臆病者だ。いつもびくびくしながら飛んでいたのか? 最近はそういう
ことが多いだけだ。気にするな。
じりじりと背中が焦げ付くような、いやな気分だった。ハスミに起きているトラブルが、
自分の戦闘機にも起きるのではないかと、そういう妄想は捨てることにした。
「いやな感じどころじゃなかったな」
ハスミが笑っていた。自嘲するような、いや、もっと簡単に、ひとり笑いのような。そ
れがイライにとってもっといやな気分にさせた。
「余計なことは考えるな。帰るぞ」
「わかってる。考えたくはないが、でも考えちまうのさ」
「俺はさっさと帰ってコーラを飲みたい気分だ」
「いいだけ飲んでくれ。先に帰れとは言わないぞ」
「その調子だ。帰ったら、この空の色を俺に描いて見せてくれ」
「いくらでも描いてやるよ。帰れたら」
その調子で、エンジンもなだめすかしてくれ。二人で帰るぞ。
「雲海ぎりぎりまで降りるぞ、ハスミ。ただし雲には入るなよ」
「言われるまでもない。こんな状態で雲には入りたくない」
「機体の状態より、バーティゴが心配だ」
「ついてない」
「変針する。ヘディング二六○へ」
「了解」
二機はゆるやかに高度を下げる。ハスミの機体がばたついている。大丈夫だ。まだ煙も
何も見えない。イライは大気速度計を確認する。二〇〇ノットと少しだった。ノスリX型
の巡航速度は二五〇ノット。ここが中立地域上空でなければ、新人パイロットの訓練飛行
初日の一時間目といったところの速度だった。が、これ以上速度を落したくはなかった。
これ以上の速力の低下は、同時に高度も失っていく。眼下の雲海は当初よりもはるかに密
度を増していた。まるで弾力性のある固体のような、そんな手で触れられそうなほどの密
度だ。
「後方、警戒」
震えるハスミの声がヘッドセットの中に響く。
「どうした」
「方位一七〇、レベル、何かが見えた」
イライは瞬間シートから身体を浮かすようにし、振り向いた。
「一七〇か?」
「レベルだ。確かに、何か見えた」
「キャノピーのゴミじゃないだろうな」
「こんなときにそんな冗談は言えない。確かだ。見えた」
イライはエレベータを引き、やや高度を取った。ハスミをカバーするように。そして、
ハスミが言った方位を向く。北へ向かって飛ぶ二機にとって、ハスミの示した方角は真後
ろに当たる。ミサゴか? こんなところで出会いたくはない。
「ハスミ、現在位置はわかるか」
「もう海に出ているはずだ。さっき変針してから十分以上飛んでる」
「ハスミ、増槽を捨てる準備をしておけ。もう燃料の心配はないはずだ」
「何をする気だ」
「決まってるじゃないか、迎え撃つんだよ。敵なら」
言うなり、イライはスロットルを全開に、プロペラピッチも最大にした。はじかれたよ
うにイライのノスリは加速する。いい反応だ。過給圧が最大値を示す。最大出力だ。二〇
〇〇馬力を上回るエンジンが咆哮を上げた。背中にひどく心地よい振動がびりびりと伝わ
ってくる。操縦桿が粘っこさを通り越し、固くなる。気流が悪い。風は、……ハスミ、俺
たちはまだついてる。追い風だ。
「ハスミ、雲海の上ぎりぎりを飛んでろ。俺は上に行く」
イライは言うが早いか増槽を切り離した。抵抗を減らした機体は一気に身軽になる。そ
して操縦桿を引きつけた。速度は三〇〇ノット弱まで加速していた。急上昇に入る。ほぼ
垂直に機首を立て、その状態のコクピットからイライは真上を向く。角度としては先ほど
ハスミが示した方位を仰ぐ形だ。
見えた。
黒煙が二筋だ。
認めたくなかったが、間違いない。DF-200、ミサゴだ。しかし、遠い。普段であれば、
スロットルを全開にし、そのまま十分に逃げ切れる距離だ。が、今日は違う。雲海ぎりぎ
りにハスミが見えた。エンジンに致命傷を負ったハスミが。彼をおいて逃げるわけにはい
かない。逃げることができないなら、相手を撃ち墜とすしかない。イライはすでに急上昇
をすることで、相手に姿をさらしていた。もう気づかれているに違いない。スロットルは
まだ全開のままだ。ループに入れた機体は頂点からすでに下りに入っている。背面飛行か
ら順面にロールを打つ。真上に見えていた真っ白な雲海が空と入れ替わる。速度は二五〇
ノットまで落ちていたが、高度は二万フィートに迫っていた。画用紙に鉛筆をそっとすり
つけたように、はるか遠くに黒煙が点として見えていた。こちらへ向かっているのか。が、
またもイライは自分のつきを再認した。相手よりも高度で勝っているのだ。奴ら、上昇し
てこなかった。こちらに気づいていないのか。それにしても風が強い。見ると、眼下左手
の雲海から、雲がするすると湧き上がってきていた。日を浴びててらてらと輝いていた。
濃淡がほとんどなく、立体感が感じられなかった。イライは機をバンクさせ、相手の気を
引くように心がけながら、その雲に回り込んだ。
いやな予感?
それは今頃相手がそう思っているのさ。
イライは強くそう思いこむことにした。
(2005-04-18)