おはよう。
今日は休みらしいですよ。
土曜日だというのに。
今日は土曜日でいいんですね?
【ある男とある女の会話@】
ねぇ、早く起きてよ。
あ、んん、ああ、いま、何時?
九時ちょっと前。おはよう。
ああ、おはよう。んん。
まだ眠そう。眠いの?
んん、まだ、眠い。
ええー。眠いの?
んん、眠い。
起きてよ。ねえ、ご飯つくるから、待ってて。それまで寝ててもいいよ。
んん、眠い。
【ある男とある女の会話A】
ねえ、早く起きてよ。
あ、んん、ああ、いま、何時?
9時ちょっと前。出撃しますか?
ああ。もうそろそろだな。
まだ眠そうね。
いや、そんなことはない。エンジンに火が入ればいいのさ。
整備小隊から連絡です。全機アサイン終了です。
わかった。
朝食は?
いつも通りだ。少しはいいものを食べていきたいものだな。
わかっています。
【ある男とある女の会話B】
起きた?
んんー。
ご飯、できたよ。はやく起きて。
んん。
ねぇ、今日、どこか行こうよ。
どこがいい?
えっとねー、天気いいからねー、どこか、景色がよく見えて、きれいなところがいいな
ぁ。
どこがいいかな。
どこがいいかなぁ。
これ、美味しい。
ありがとう。この前ね、本読んでねー、研究したんだよ。美味しい?
美味しいよ。
バカヤロー!
なんでお前らは景色のいい場所に湧いてくるんだ!
俺様がひとり孤高を気取ってサイトシーイングなのに、てめーら邪魔なんだよ。
【室蘭市地球岬にて。2003年4月13日】
その日、目覚めると午前八時に少し前。札幌は薄曇り。まあ悪い天気ではなかった。
出かけようと思った。
行き先はどこでもよかった。南でも、北でも。ただ、まだ春とはいえそれは暦の上だけ
の話で、ようやく雪がなくなった風景は、まだ寒々しく色彩に欠けていた。
わたしが向かったのは室蘭だった。
わたしとこの町は相性がよくない。それは天気の話なのだが、室蘭を訪れて晴れていた
試しがほとんどない。だから、鉄さびが浮いたような工業地帯を横目に、たれ込める雲の
もやもやのイメージばかりが先行する。
この日もあまり天気はよくなかった。
午前九時、札幌を出発。今日は大事に行こう。時間はあるから。
そして到着した室蘭は午後12時ちょうど。本州にいるK(電話をくれたKでもバナナ
ケーキを作っているKでもなくて、どっちかってーとN)にメールを打ったが、ひとりで
笑い出してしまった。白鳥大橋を見上げながら、風車が回るのを眺めながら、わたしはお
かしくてたまらなくなった。
絵鞆からそのまま測量山を眺めて地球岬に到着したのは何時頃だったろう。
真夏の地球岬より、やはりずっと寂しい印象だ。雨は降っていなかったが晴れてもいな
い。太平洋ははるか水平線までかすんでいた。
鐘の音。
カップルばっか。
どういうことだ。
わたしはデジカメ片手に適当な写真を撮っていた。
「すみません、シャッター押していただけませんか?」
ええ、いいですよ。なんぼでも写真くらい撮ってやりますよ。
はい。いいんです。
どうせわたしはひとりがお似合いです。
だからってそんな変な目でわたしを見ないでください。
いい歳した男がひとり、地球岬で水平線を眺めてはいけないとでもいうのですか。
長いんだって、話が。
だからどうした。
大塚愛の「さくらんぼ」。
なんとまあ、メイプルシロップをグラス一杯飲まされたような歌詞です。
困ります。
甘過ぎです。
でも許す。
なぜかというと、南京に行ったのです。
というのは嘘ですが、ようするに頭から離れなくなったので、ついつい。
いいじゃないか。
だからいまは自分の曲を聴いているんです。
「ヴァニラ」。
いい曲なんだかわかりません。平凡です。
わたしには作曲のセンスがありません。
コードを知らないからです。
好きなコード進行は「レットイットビー」です。
まー、「パッヘルベルのカノン」コードも好きですが。
同じ?
しらん。
何も知らない。
何も足さない。
何も引かない。
気づけば土曜日は暮れました。
そして、ビン入りコーラはとてもうまいです。
ジンジャーエール買って飲んだこんな味だったっけな?
と言う感じなので、ビン入りコーラとジンジャーエールを買ってしまいましたが実はま
だ飲んでいません。
そして煙草を吸い尽くしてしまったのです。
「ヴァニラ」は飽きました。がまだ聴いています。
自分の作ったものがことのほか好きなんですね。
当たり前です。
自分の作ったものを気に入らなければ、とても他人には勧められませんよ。
だからこそ!
だからこそ!
トマトを食べたいですね。
(2004-04-24)