21世紀はコミューター航空の時代!
石 田 孝
浜頓別町長
浜頓別町は, 南宗谷地域の行政, 経済, 文化,
教育などの中心地として, オホーツク海の豊富な魚族資源と,
天北原野の広大な酪農地帯を持ち,
さらにはすばらしい自然環境に恵まれた町であります。
本町は産業の発展と町民福祉の向上をはかる,
理想の町づくりのため, 長期的展望にたち,
将来に大きな夢と希望をもって,
町政の各分野にその理念の浸透を図っております。
世界の経済的情報化, 高速化社会の中で,
交通輸送通信の各機関が再編成に向う状況にある今日でありますが,
今後において, コミューター航空の導入は, 21世紀における高速交通のネットワークの完熟化のためにさけて通られないものであります。外国を見ますと,
アメリカは別として西ヨーロッパ各国においても,
コミューター航空は日本と比較にならない程普及しているようで,
救急医療, 防災, 交通管理, 報道, 不定期交通, 緊急, 輸送, スポーツ,
PR, 農林水産業, 国土管理,
自家用通路など利用度は極めて広範にわたっております。
日本列島最北端に位置する本町の交通環境は, 国鉄では天北線(第二次廃止承認保留)
と興浜北線(第一次廃止六十年三月予定)があり, 本町から椎内まで90.3km,
所要時間約2時間, 札幌まで320km, 所要時間は約5時間30分の距離にあります。
道路は, オホーツク海沿岸づたいに国道二三八号線(稚内・網走間)が縦貫し,
また, 天北線に並行して国道二七五号線(浜頓別・音威子府間)などがあります。
また,
日本最北の第二種空港として稚内があります。戦後初めて手がけられた空港で,
昭和32年に着工し, 35年に供用を開始しました。その後に,
離島の利尻空港と礼文空港が完成し, 今では,
拠点空港としての役割を担っております。 昭和54年から札幌線(千歳−丘珠)が通年運航となっていますが,
その後地域住民の強力な働きかけにより一昨年から空港の拡張整備工事が認められ,
62年度からは千歳との間にジェット機の就航を予定されております。また,
それに合せ東京への直行便も検討されています。 千歳とは, 45分で結び,現行より20分短縮され,
また, 東京とは, 現行の半分の1時間50分前後になると言われております。空港のジェット化は,
あらゆる面において大きな期待を寄せているところであります。
一方, 本町から, 稚内まで55km, 旭川まで158km, 千歳まで261km,
紋別まで138km,丘珠まで255kmの距離にあり,
コミューター航空はあらゆる面においての地域経済活性化につながると思います。
水産面では, 頓別・斜内漁港の大型船などの利用のための整備,
漁場環境の保全, 沿岸漁業の振奥策を, また, ホタテ増養殖事業,
サケ・マスふ化放流事業など積極的に進めており,
水揚げは年々増加しています。
新鮮さが売り物の水産物にとって時間距離の短縮は,
大きな付加価値をもたらすことになります。 それに合せて,
中央との専問技術陣との交流が図られることになると思います。
また, 観光面においては,
本町が中心地である北オホーツク道立自然公園(クッチャロ湖・ベニヤ原生花園・斜内山道),
国民休養地の整備を大々的に進めており,
道北における観光ルートの拠点として, また,
国民観光レクリエーションの基地として滞在型観光地の確立を図っているところであります。
主な施設としては, 国民宿舎, ユースホステル, スポーツセンター,
運動公園, 公園管理センター, 白鳥館, 子ども遊園地,
キャンプ場等が配置されており, 夏には, ボート,
冬は結氷を利用して名物としての帆かけスキーやスノーモービルなど年間を通じて利用出来る体制をとっており,
それにより道内外からも利用客は30万人を超える状況であります。また,
渡り鳥の国際空港としてのクッチャロ湖には,
春秋には白鳥が世界一の七千数百羽が集結され, 現在,
白鳥と味覚列車等の運行がなされており,
将来的には稚内空港と本町と結ぶことによって「最北端・白鳥・味覚・空の旅」の運行も夢でないと思います。また,
道北, 道東の観光地と本町と椎内, 利尻, 礼文, 紋別, 旭川,女満別の各空港と結び,
短時間で周遊することができ,
観光客の増大に大きく貢献するものであります。
また, 企業誘致については, 国道238号線沿いに「浜頓別工業団地」があり,
十万トン工場の北海道農協乳業(株)宗谷工場, 岡本興業等をはじめ12杜をかぞえる躍進ぶりを見せています。南宗谷の中核に位置する立地条件の有利性がありますが,
今後, 広い土地, 澄んだ空気,
涼しい気候という利点を充分に生かして臨空型企業等の誘致の努力をしなければならないところです。
また, 道内では15空港が開設されていますが,
うち近隣空港である稚内, 旭川, 紋別, 女満別,更には, 丘珠,
千歳空港と浜頓別と結ぶことにより都市部とは短時間で結ばれ,当地域の活性化がされるとともに北海道更には,
我が国経済の発展に大きく寄与されるものと確信しております。
来る21世紀はコミューター航空の時代となるでありましょう。同航空の誘致は当地にとって是非とも必要と思料するところであります。関係諸官庁団体等におかれては当地域の事情をご賢察され,
これが設置について特段のご理解とご配慮をお願い申し上げるものであります。