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『道』と『文化』

室蘭市都市建設部まちづくり推進室都市計画課
課長補佐 杉 本  頼 昭

 室蘭市は、港湾と工業との街として発展して来ましたが、昭和40年後半から昭和50年代にかけての世界的な産業構造の変化に伴い、基幹企業の合理化が相次ぎ、経済活動の低迷や人口減により、市民生活に大きな影を落としていました。
 このため、鉄の街からの脱却による室蘭再生を目指し、民間人による室蘭ルネッサンス運動が力強く展開され、測量山のライトアップやクジラ・イルカウオッチングなど、街興しを願う心のシンボルとして火を灯し続けております。しかし、昨年発表された古くから地域経済を支えてきた企業の室蘭からの移転や依然として続く人口減少など、本市を取り巻く環境は大変厳しく、困難な状況が続いております。
 この様な中で、本市では半島と対岸を結ぶベイブリッジ「白鳥大橋」が、昭和30年の構想以来、40年余にして、いよいよ今年6月に開通することになります。高速道路と直結した白鳥大橋が、本市の都市構造をU字型・行き止まり型から環状・広域型のサークル都市に大きく変化させ、生活面での利便性や防災・緊急医療面での安全性の飛躍的な向上と、地域の持つ港湾機能、流通機能、観光機能、農水産機能などの拡大強化、更には、広域的な地域間の交流・連携による各々の地域の特色ある街づくりを促進します。
 まさしく、1本の道(白鳥大橋)が、室蘭市内のみならず、西胆振の市町村や道央圏・道南圏をネットワークし、様々な機能を向上させ、橋の活用による地域の活性化が期待されております。
 このため、本市では、白鳥大橋記念館の建設や室蘭駅、市立総合病院の移転改築、中心商店街の再生を内容とするレインボープロジェクト等の各種開発プロジェクトの推進、更には、各町会・団体などのご協力を得て、白鳥大橋とつながる幹線道路を花と緑で飾る「花と緑のサークル都市づくり」等、官民一体となって白鳥大橋活用の様々な取組みを進めております。
 近年、道路は、自動車交通の円滑化に加え、環境や景観からの視点での役割が重要視されておりますが、白鳥大橋は、その交通機能から「人」と「人」、「まち」と「まち」、「地域」と「地域」とを結ぶ交流・連携を促進する装置として、また、その構造美やライトアップ・イルミネーションされた姿から、住む人や訪れる人に誇りと満足感を与える地域のランドマークとして、地域文化を形成する資産としての役割が期待されます。
 今後の街づくりは「自然と文化」がキーワードになると言われる中にあって、本市では室蘭ルネッサンス運動に加え、新たに、白鳥大橋『道』というハードが『文化』というソフトを創造し、21世紀に向け文化の薫る魅力ある地域を創ることが地域の大きな課題です。

 今年6月にはライトアップ・イルミネーションされた白鳥が室蘭港に羽ばたく雄姿をご覧いただけますので、是非のお越しをお待ちしております。

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