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交通研究会オホーツク地域部会の活動報告

北見市都市建設部都市整備課
街まち担当係長  田 中  俊 幸

 「オホーツク地域で部会活動をしてみてはどうか」と佐々木朗部会長から提案があり、「やってみましょう」と預かった。
 雑駁な趣意書と若干の資料をもとに、取りあえずとして、横断自動車道で連なる訓子府町、端野町、美幌町、女満別町、網走市へ相談に上がったところ、それぞれのまちにおいて快諾を頂き支部が発足されることとなった。
早速、準備会を開き、平成8年9月から平成9年11月まで計4回の研究会を開催してきた。
 以下、支部活動についての概略的報告をしたい。

 平成8年6月の準備会では、会則や研究会の進め方などについて熱心に論議がなされた。テーマの持つ意味が深く広く、どういった会にして行くのか、仕事かプライベートかといった点で様々な意見が出された。結果、「自由に、柔軟に」を基調にすすめ、会の捉え方は「それぞれのまちの判断」に委ねることとし、細部は「活動をしながら決めていこう」とすることを申し合わせ、2時間半に及ぶ準備会を終えた。

 第1回の研究会は9月に北見市を幹事にテーマを「網走管内の高速自動車道路について」とし北見市で開催された。
 現在、管内に於ける高規格系道路の整備状況は、旭川・紋別自動車道、遠軽北見地域高規格道路、将来北海道横断自動車道としても機能する美幌バイパスの3路線で工事が進められているほか、平成9年度からは北見バイパスが事業化され着工に向けた調査がなされている。これらの説明報告の後、整備後の有効活用策などについて意見交換し、「オホーツクブランド」の創設が不可欠なこと、冬期間の安全性と定時性の確保、有料負荷が一層地域間格差を増大する恐れがあることなどの課題が出された。
 しかし、完成の日までには、まだ遠い。
 第2回は端野町に於いて、「鉄路〜石北本線の高速化とちほく高原鉄道」について道庁から戴いた資料をもとに勉強した後、札幌圏への交通手段などについて現実と要望の観点から論議した。やはり、鉄道利用者数は冬季には多いものの、通年では非常に少ないという出席者の認識であった。近年都市間バスにシフトしているのが実態のようだ。
 ご承知のとおり当地域には平成元年以来走り続けている全国最長、道内唯一の3セク鉄道「ふるさと銀河線」があり、皮肉にも存続決定以来、その存続期間と経営について十勝地方も含む道東交通体系の恒常的地域課題になっている。そこでもし、当地方に鉄道高速化を導入するとした場合「JRルートか3セクルートか」の問に出席者の意見は2分された。
 時間的余裕のない、難問である。

 第3回は「航空路と空港」をテーマに女満別町から説明を受け、地域の発展にどう活かすかについて論議した。昭和60年にジェット化された後、就航路線の拡大が進み現在は8都市と結ばれ、ピーク日は36便就航しており、平成9年7月からの東京便3社乗り入れの効果もあって平成9年の利用客は既に100万人を超えている。急激な伸びである。しかしこの発展の陰には、騒音、アクセス道路等の問題が多々あり、住民、行政も大変苦労されていることを改めて具体的に知ることができた。
 現在は平成12年3月完工を目途に2,500m滑走路を主体とする整備事業が進められており大型機の就航が可能になることから、空港機能を活用した活性化が一層可能になってきた。とはいえ、一朝一夕にこの問題の解を見い出すことが難しいことは周知の事実でもある。今後も、全国、或いは世界的にも特異な気象資源と観光資源など当地域の特性をもとに、空港を活かした活性化策を考え続けることを申し合わせ、閉会した。
 大地を離れ、大空から地域の可能性を探すべきか。

 第4回は、美幌町に於いて高規格な国道39号バイパス整備事業が進められており、「高規格バイパスとまちづくり」と題して美幌町から計画説明とまちづくりについて問題提起がなされた。在来一般国道に比べ、飛躍的に速達性、定時性が高まり、利便性も著しく向上することは当然ながら異論のないところであった。しかし、これらの機能をどの程度まちづくりに生かせるかは、自専道整備の先進地において既に実証されているように、ICの位置、箇所数に大きく左右されることになる。美幌町の最大の課題は、町内1ヶ所のICから市街地への最短ルートの幹線道路をどういった事業手法で整備し、これまでの交通の要衝としても発展してきた慣性力を失うことなくまちづくりを進めるか、という点である。一般的には、国道、道道、或いは町道としての整備手法が考えられるが、路線の性格、土地利用条件、鉄道条件、河川条件、嵩む事業費などの課題の他、通過型都市に不利な「費用対効果」の物差しがあり、事業化の難しさに参加者は一様に腕組みしつつ溜息をついた。
  まさに、説明者の方の言葉、「緊急の重要課題」である。
 美幌町議会の会議室を離れ、ネオン煌めく繁華街へ。
  心待ちにしていた懇親会である。同じ様な仕事に携わり、同じ地域に暮らしてもこういったメンバーでの飲み会はほとんどない。17名の出席で乾杯直後から旧知の友のように話に花が咲き、盛り上がった。「せっかくの機会」と、同町の計らいで、広いフロアーの、女性も多数いる心地よい店で二次会を楽しみ、11時を過ぎたところで会を閉じ、それぞれ帰路についた。

 これまで北見市、端野町、女満別町、美幌町と会場を移し道路、鉄路、空路とテーマを変え勉強してきた。平成10年2月には網走市の当番で、「海路」をテーマに第5回目を開催する予定になっており、今後も会員31名により、自由で柔軟な、勉強、議論の場としてオホーツク支部の活動を続けることになっている。
 当地域における広域交通の現状は、都市間の時間距離で見る限り、概括的には、空路を除いて20年前とほとんど変わらない状況にある。言い換えれば、この「整備が遅れている」当地域は、身近で、現実的な交通研究テーマの「宝庫」ともいえる。

 今後の支部活動において、会員各位よりご指導ご助言を賜れば、幸いです。

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